言うてブウ編は嫌いではない。
せめてセル編でおわっとけよという気持ちも分かる。
セル編の最後だかのタイトル、「大団円」だからね。
悟空が死んで、でも覚醒した悟飯がいるし、あのベジータが「もう戦わん」といった、あの終わり方が非常に美しいと思う。セル編すらも蛇足という風潮もわかるが。
けどブウ編もすき。もちろんハイスクール編もすき。
ハイスクール編は、それまでのドラゴンボールワールドをいい感じに補強したと思うんです。
すっげー田舎臭いところもあれば、ブルマんちとかめちゃくちゃ近代的だし、ホイポイカプセルってなんだ……ってちょっと謎があったあの世界観を、ハイスクール編で一気に描いてくれたと思うんす。
ティーンエイジャーたちの日常の過ごし方とかちょっと面白かったじゃん。
ビーデルさんかわいいし。
ドラゴンボールってバトルばっかりだから、地球いっつもやべぇなって思うんだけど、ああいうのがあると地球も平和な時は平和なんだなと思ったり。
ブウ編も、蛇足感はいなめないけど、善ブウとミスターサタンの交流とかすごいよかったし、それを経てのミスターサタンのあの最後の活躍は感動ものだし。
ゴテンクスとブウの戦闘シーンとか、それまでの絶望感の中でのちょっとしたコミカルな描写とかアクセントになっててよかったし。ピッコロさんが完全にツッコミ役になっていたのもいいし。
そうやって悟空がいないなか新世代に託してるなぁと思ったら、やっぱり悟空がいないとはじまんねぇ!っていうのがむしろ潔すぎて気持ちいい。
スーパーサイヤ人4まで出したのにそれを全然使わないのも行き当たりばったり感があってドラゴンボールだなって感じ。
でも最終回でブルマが完全におばさんになっていたのは悲しかった。初登場時は16歳のぴちぴちギャルだったのに……。時の流れは残酷だ。
こういう風にブウ編もけっこう好きといえるのは、物心つくころにはドラゴンボール全部読んでいて、引き延ばしがどうとかまだ判断がつかない時期にそういうものだと受け入れざるを得なかったからだろうなぁと思う。
もっと大きくなってから読んでいたら、蛇足だいらねぇと思ったのかもしれない。
ワンピースの空島編はなげぇなと思っていたし。